アシスタントの募集を再開すると、毎月かなりの応募があります。
文章や資料だけでは皆様の事を把握しきれないので、可能な限り一人一人と面談させて頂きたいと思っていますが、スケジュール的に厳しい場合が多く、最初の選考段階で落とさせて頂く事も多いです。
主に最初の選考で落ちるケースを下記になります。
・必要な情報が明記されていない
応募メッセージが
「アシスタントに応募します宜しくお願いします」
という文章のみで、特に資料もプロフィールもなく、電話番号くらいしか明記されていない。等、選考のやりようが無い場合です。このケースで電話をかける事も、興味を持つ事もまず事はないです。
そういえば「アシスタント募集」に応募してくださる方で、送ってくださる情報が不足し過ぎて、何者か分からなさ過ぎて面談まで至らない方が度々いるのですが、とても勿体無いなぁと。せっかく「応募する」という行動まで起こせたのに無駄になるのは。(都内に住んでいるのかどうかも分からない等々)
— 神馬譲-Yuzuru Jinma- (@yuzurujinma) October 14, 2019
実際に一緒にお仕事する事になった過去のアシスタントさん達に共通しているのは、全員プロフィールシートや履歴書に近い物をPDF等でまとめて送って来ています。勿論募集要項上ではPDF等の資料は必須ではないですが、自然とそういう行動ができている人が選ばれているのが事実です。参考までに
— 神馬譲-Yuzuru Jinma- (@yuzurujinma) October 14, 2019
・人生相談のようなプロフィール
音楽に対する熱い情熱を書いているつもりだと思うのですが、一人で盛り上がりすぎて人生相談、または短編小説級の文章を送られてくるケースがあります。アシスタント募集という主旨から外れすぎている場合、選考対象外になります。そこまで熱い想いがあるのでしたら、その情熱で楽曲のデモを作って音楽でアピールして頂いた方がより効果的なのではとも思います。
神馬はアシスタントさんをただのアシスタントとしては考えていなく、チームの一員として捉えています。SNSやBlogでも積極的に紹介しますし、この現場をきっかけにどんどん活躍していって欲しいと思っています。
せっかく神馬チームに参加したいと希望して、この現場に来てくれるのなら、何か今後の人生に役に立つ事や、神馬チームに加わったから作れた実績等を持って卒業していってほしいと思っています。
学校を卒業仕立てで、プロとしての現場の知識と経験は無いのは当たり前ですし、卒業仕立ての方にそれは求めていません。現場で必要な特殊な事は可能な限り教育したいと思っています。
現状、神馬はフリーランスの作曲家で、大きい会社組織でもありませんので、新人研修会等、豊富に開催できるわけではありません。あくまでも神馬が空いた時間で教える形になります。教育に豊富な予算と時間をかけられるわけではありません。それでも可能な限り自分にできる事は教えて行きたいと思っています。
しかし、ここは教育機関ではありません。お金をもらって仕事を覚えていくプロフェッショナルな環境です。その対価に「見合わない」「見合うように成長しないだろう」と判断された人は、その段階で現場から外します。
常に受け身の姿勢のままの人は厳しいです。今はネット上にたくさんのHow To 動画もありますし、Apple MusicやSoptifyのような定額試聴サービスもあり、膨大な過去の曲を聴く・知る事が可能です。
DAWやソフト音源も常に新製品が発売しています。アンテナを常に張って常に自分から学び・研究し続ける姿勢が必要です。
自分が知っている同業の作曲家さん達に比べると、神馬譲はいわゆる「何でも屋」で、劇伴を作ったり、唄の歌詞を書いたり、ライブのマニピュレーターをやったり、エンジニアリングをやったり、イベントを開催したり、コーラス収録に参加したり、ラジオ放送を行ったり、色んな事をしています。自分でもちょっと特殊なタイプだと思っています。僕は元々色々な事をするのが好きな性格というだけなので、みんながみんなそうなれるとも思っていませんし、一つの分野に集中した方が良い方もいると思います。
毎週のようにレコーディングしている時期もありますが、そうでない時期もたくさんあります。主催交流会イベントや飲み会等をたくさん開いている時期もあります。それら色々な事を「面白い」と感じられるかが神馬現場では大きいかなと思います。
「劇伴・映像音楽を専門にしたい」「他の分野には興味が無い」といった「○○しかやりたくない」という方は、その分野に集中されている他の作家さんの基に付いた方が良いと思います。
憧れの作家さんが既にいる場合は、可能な限りその本人にコンタクトを取るように努力するべきです。神馬はその方の代わりにはなれないのですから。
今はWebで本人に直接コンタクトを取ることが簡単になりました。公募はしていないけど、実はアシスタントさんを欲しいと思っている作家さんは意外にいます。加えて募集をしていなくても「アシスタントにさせてください」と言われると案外嬉しかったりします。
アシスタントはその人の仕事をサポートするのが仕事です。付加価値として学べるチャンスがあるというだけの事です。自分でどんどん技術やノウハウを盗んでやる、くらいの積極的な気持ちが無いと厳しいです。
優秀なアシスタントさんは、1年半から2年くらいで自分の現場を持って卒業していきます。とても喜ばしいことです。みんながみんなそうなれる訳ではないですが、そうなれるように目指すべきでしょう。
将来のアシスタントさんになるかもしれない方、神馬チームの一員として、ぜひご協力お願い致します。
あとこの文章を読んで「厳しい」と思った方は向いていないので応募されない方が良いです。全く厳しくないです。厳しい事は他にもっとあります。