【映画レビュー】「ユージュアル・サスペクツ」


ユージュアル・サスペクツ [DVD] ユージュアル・サスペクツ [DVD]
クリストファー・マッカリー

パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン 2006-09-08
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あらすじ
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カリフォルニア州のある港で大規模な殺人事件が起こる。捜査官クイヤンは、事件で唯一生き残った男、ヴァーバル・キントを呼び出す。ヴァーバルはその殺人事件が起こるまでの過程、起こった様子を詳細に語る。そして、ヴァーバルは事件の元凶であり実行者である、顔も声も知らずただ伝説的な噂のみが独り歩きする謎のギャング「カイザー・ソゼ」の名前を口にする。はたして、カイザー・ソゼとは何者なのか?事件の全容とは一体何なのか?
(Wikipidia「ユージュアル・サスペクツ」より)
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ひっくり返って、もう一回ひっくり返って、そしてまた最初から再生。

1995年のアメリカ映画、上映時間は106分で展開もテンポよく進んで行く。

この映画、最初はよく意味が分からなかった。
観ているうちに”現在”と”過去”の「時間軸が2つ」でストーリーが構成されている事が分かる。
ハラハラドキドキ等は特にないのだが、「現在と過去」の時間軸が混ざっている為、頭の中でとにかく考えさせられる。

しかし、映画は「テンポよく」進んで行く。

そう、これがおそらくこの映画の狙いで、テンポよく過去と現在を交差させて、観ている側を混乱させサスペンスの世界に見事に引きずり込んでいる。

少し混乱気味に観ながら、それでも少しずつ意味が分かってきた終盤、突然衝撃の展開が起こる。
それにより色々な事が頭の中で繋がり、「あぁ、そうか、あれは、それで、これで」と、頭の中で必至にこれまでの展開を整理し、今までの混乱を解決させていく。
一気にこの映画への理解が深まる。

が、
畳み込むようにさらなる展開が起こる。
それを観て、もはや「混乱」することは出来なかった。
スッカリ映画を理解した気になっていた自分は、茫然自失。

そして一言
「負けた」

と、心の中で呟いた。

その「映画の真実」を理解した時、同時に「自分の負け」も理解した。

しかし、滅多に経験できない、素晴らしい「負け」であった。

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▼関連項目
Wikipedia「ユージュアル・サスペクツ」

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